2024.12.17 SE構法
SE構法の構造躯体について
Index
今回は、SE構法の建物を構成する構造躯体のご紹介をします。
- 基礎
ほとんどの木造住宅では、基礎に関する構造計算は実施されていません。
しかし、「SE構法」では、すべての建物において基礎から構造計算を行っています。
「SE構法」では、FEM解析(有限要素法解析)と呼ばれる数値解析手法を用い、建物に伝わる力を詳細に解析します。
これにより、地盤強度に応じた強固な基礎設計が可能となります。
- 構造用集成材(PEFC-CoC認証)
構造計算を行うためには、使用する材料の強度を正確に把握することが大前提です。
「SE構法」では、柱や梁の1本1本に対して、強度が明確に表示可能な構造用集成材を使用しています。
標準的な太さは4寸(120mm)で、通常の在来工法で使用される3.5寸(105mm)と比較すると、
断面積は約1.3倍の違いがあります。
- SE金物
「SE構法」の特徴である木造ラーメン構法を実現するためには、高剛性のSE専用金物が不可欠です。
この金物の肉厚は6mmで、通常の在来工法で使用される金物の約2倍の厚さを誇ります。
さらに、実験により168年の耐用年数も確認されており、長期間にわたる安全性が担保されています。柱と梁を剛接合する木造ラーメン構法では、緩まない金物接合が絶対に必要です。
「SE構法」では、この課題を克服するために、**「Sボルト」**という特殊なボルトを全棟標準で採用しています。 - 耐力壁
「SE構法」は、繰り返しの地震にも耐えられるよう、様々な実験を重ねてきました。
耐力壁には、「JAS特類1級構造用合板」を使用し、通常より太いCN釘と組み合わせることで、
一般的な在来工法の耐力壁の3.5倍の強度を実現しています。
- 水平構面
構造計算で期待される耐震性を確保するためには、柱や梁、壁の強度に加え、
床面の強度も非常に重要です。
「SE構法」では、専用の28mm厚構造用合板を使用し、通常より太いCN75釘で直接梁に
固定することで、高い床剛性を確保しています。